穢翼のユースティア ユースティアルート終了 +まとめ

ユースティアルートも終了し、これにて『穢翼のユースティア』全ルート終了。プレイ時間は大体40時間弱ぐらい。
話が進むに連れて伏線を張りつつ回収しつつ、話のスケールを徐々に広げていく形はさすがとしか言えません。ファンタジー好きな方はプレイして損は無いと思います。

以下ネタバレ有り


正直ユースティアルートとは言いつつも、カイム自己啓発完了ルートと言ったほうがいい様な気が。ユースティアルートに入るまでのカイムって"主人公"というよりもヒロインの背中を押す"道標"という存在に近い印象が。そりゃ、分岐点もあるわけだからそういった重要な場面ではしっかりと主人公やっている感じはするんだけど、やっぱり流動的。牢獄から下層、聖域、王城、話が進んでいくにつれて物語の核心・真実に迫っていき、更にカイムは自分というものが無くなり、本当にリシアやルキウスの言うような腰巾着状態。理屈や一般論で考え葛藤するのはいいけど、それに固執し過ぎているのがカイム。
そんな状態だからこそ以下の言葉なんか言われちゃうわけです。

ジーク「俺は、お前が変わることも敵対することも、悲しくはない
    ただ悲しいのは、お前が自分の足をなくしちまったことだよ」

リシア「世の中には『出来る』ことと『出来ない』ことがある
    同時に『する』ことと『しない』こともある
  『出来る』『出来ない』の話は結論が出やすいが、『する』『しない』の話は違う
    それぞれの考え方で考えが変わってくる
    選択によって人が表現されるということだ」

ルキウス「多くの人間が、今、自分の死を目前に生きている
     戦場に立つ者も、そうでない者もだ
     そんな中、お前は自分の行動も決められない」



    「お前には、中身がないのだよ」


これが全てじゃないけど佳境に来てこっぴどく言われる主人公も珍しい(笑) 個人的にはもうリシアに言われた内容で気付けよ!って思ったけど、止めとして敵であり兄であるルキウスにまで言われてしまう始末。見返してみると徐々にヒントを与えられ、最後に答えを言われる展開だったんだなぁ。この点においてはプレイしている自分は大分やきもきさせられました。
ジークは「昔はそんなんじゃなかった」ような言い方してるけどエリスルートの時からそういう兆候がかなり強かったような気が。だからこそ、エリス章はあまり好きじゃないんだよね。ヒロイン的にエリスはプレイ前から好きだったから残念でした。

最終的にティアは世界に溶け込む形となり、最近で言えば『魔法少女まどか★マギカ』のまどかを彷彿とさせる内容でした。誰しもが後悔しないように行動していく中でティアがカイムに助けられて一緒に死を迎えるよりも、助けられた上で自分のできる事を全うし、カイムが生きる世界を救って自分が消えるというのがTRUEルートとかではなく、紛うこと無きユースティアルートというのはティア好きには何とも悲しい結末。個人的にはこれを良しと判断するかは正直悩むところなわけで。まぁカイムがその後、おまけの『楽園幻想』『カイムの覚醒』な感じでティアを想い感じ続けているのであれば良いと思います。



4日掛けてプレイしてきましたが、楽しい一時でした。序盤は体験版をプレイしていた事もあるのか「こんなもんかー」と思ってましたが、コレット登場以降のファンタジー展開とか本当にオーガストなめてましたごめんなさい状態でした(笑) 次回作にも期待したいと思います。次はそろそろオーガストファンBOX2とかだろうか?何にせよ楽しみに待ちたいと思います。