LOVESICK PUPPIES 〜僕らは恋するために生まれてきた〜 保科有希ルート

1周目は幼なじみの保科有希から。テキストの問題不本意な形で話題になっていたりしましたが、このルート幼なじみヒロインとしては個人的に久しぶりの当たりなんですが。ここ1,2年幼なじみヒロインは良くても、そのルートのシナリオ・主人公がイマイチと思えるゲームが多かった印象。良かったと思えるのここ最近だったら『ウィッチズガーデン』の莉々子さんルートくらいか。その為自分の幼なじみ熱もさすがにほとぼり冷め始めたかと思っていたわけですが、



最高や!幼なじみ最高や!!



しかもここんとこツボにハマりまくっている桐谷華の声が合っているわ、ストーリーも幼なじみ設定をしっかり活用した良いシナリオで個人的に文句の付け所が無いような。いやー久しぶりに当たりを引いた。まだまだ幼なじみ好き続けられそうです。


以下ネタバレあり


幼なじみだけあって本作でどのルートでも問題になるであろう虎太郎達が住むアパート"ラ・ニーシュ波多野"の取り壊し、虎太郎が抱えている問題であり妹の彩乃、そして本ルートのヒロインである有希にも関わりがある子供の頃飼っていた犬のカリユの2つの内容を上手く交えたシナリオ。虎太郎と幼なじみで、ラ・ニーシュ波多野にもカリユにも思い入れがある有希だからこそのルートでした。

虎太郎と有希の幼なじみとしての関係はよくある友達以上恋人未満な位置ではなく、お互いカリユの死をキッカケに大事なものを大事にすることからの別れを共有したことで恋人という枠にも填められないくらい大事な存在であり、大事なものとの別れを恐れることから一歩を踏み出せない否、踏み出さない関係。恋人の枠にも填められない大事な存在っていう意味ではねこねこソフトの『ラムネ』の七海と健次との関係に似ているかもしれない。そんな関係を知らず、軽々しく思われて1度だけ虎太郎がイラつく場面はどれだけ有希を大切にしているかという事が分かり印象的。


全部を言わなくても通じ合い、お互いが同じ事を思い、大切な思い出をお互い忘れずにいるこれぞ幼なじみ!という虎太郎と有希は最高でした。ヒロインが主人公の幼なじみだから"幼なじみ"が成立するのではなく、ヒロイン主人公築き上げてきたものが"幼なじみ"なのだということを改めて実感したストーリーでした。