牙狼<GARO>〜蒼哭ノ魔竜〜

劇場版第2弾にして、『牙狼GARO>』の最終作。劇場版の前作『牙狼GARO> 〜RED REQUIEM〜』も見たので今作も観てみようかなというノリで。「今回は松坂慶子さんが脱ぐのかー」って思ってたら違った(オイ まぁ胸の谷間には目が行ったがなっ!!
異世界を舞台にしたことで今までの『牙狼GARO>』とは違った雰囲気に。それもあってか、観終わった後に「牙狼っぽくなかったなー」って話している人もいたりしたわけでして。個人的には表面上の世界観は最初違ってはいたものの、戦闘・心理描写・終わらせ方等を観て結局行き着いたところは「あぁやっぱり牙狼だったなぁ」っていう感傷に浸れるものだったんですけどね。というより、そういう新しい一面を入れたこともあってか、RED REQUIEMよりこちらの方が好きなんですが。
"ヒト"に捨てられ"ヒト"を恨む"モノ"の世界"約束の地"で、鋼牙が身に持っているザルバ、牙狼剣、魔法衣との過去の描写や、約束の地で出会ったカカシがかつて鋼牙と特訓を共にした道具であったり、メルが烈花がくれた魔界竜の稚魚であったり、鋼牙を中心とした人と物との繋がりは丁寧に描かれていたし、思念体の父大河や零とのやりとりもじんわりくるものが。メルが正体を明かす前に言った「やっぱり鋼牙はその格好が1番!」って台詞を聞いた時は「?」って思ったけど、そこに繋がるとは思わなかった。牙狼剣を失っていたって事情もあるからだけど、後半まで鋼牙が牙狼に変身する場面を取っておいたお陰か、牙狼がいつも以上に強い存在に見えて盛り上がった印象でした。牙狼最後の作品であり、それを人と物を題材にした内容が上手く交わっていて中々良作です。

追記:冴島鋼牙ではない新主人公で新シリーズはあるのね。

公式ページ:http://garo-project.jp/SOUKOKU/#/

評価:★★★★☆