藁の楯 わらたのたて

見よ!この藤原竜也演じる清丸国秀のクズっぷり!


ということで『藁の楯』を観に行ってきました。番宣からして面白そうな雰囲気醸し出していたので。蜷川の孫娘の殺害から始まり、反省の無い開き直った態度、そして行動。清丸を殺しに掛かる国民が霞む清丸のクズっぷりが留まるところを知らず。『脳男』でもそうだったけど、圧倒的に弱者である児童の虐殺・繰り返しの嫌悪感は凄い。それに加え、藤原竜也の殴られたりしている時の「一方的にやられてます!」って感じの演技が相乗効果となり、救いようの無い人間にしか見えない辺りがまた凄い。
個人的に1番の見所としては、捜査一課の巡査部長で感情的になりやすくてウザい印象を持つ神箸の活躍。残念ながら序盤から中盤手前くらいしか出番は無かったものの、「こいつウゼぇ・・・」からの「かっけー!」、そしてこういう人間だったのか、という流れが良かった。
松嶋菜々子演じる白岩篤子のキャラは薄かった印象を受けたけど、大沢たかお演じる銘苅一基という人物は濃厚。妻を亡くしたことで自分を殺すように仕事に実直、その姿は痩せ我慢をしているようにも見える中での耐え忍ぶ格好良さを感じました。そんな銘苅の最後の姿はそれまでに見たことが無い穏やかな表情と背中というのも印象的でした。


評価:★★★★☆

公式ページ:http://wwws.warnerbros.co.jp/waranotate/index.html