瀬戸内寂聴訳 源氏物語 1巻

購入して1ヶ月程掛かりましたが1巻読了。
光源氏の母親である桐壺から始まり、光源氏の初恋の人である藤壺の宮、『源氏物語』といえば恐らく誰もが分かる若紫(後の紫の上)など『源氏物語』の中では有名な人物が登場する1巻は物語の入りとしてはとても読みやすいものでした。そして、あとがきに瀬戸内寂聴氏の解説や『源氏物語』の系統図、語句解説まで付いており、『源氏物語』を楽しみつくせる内容になってます。特に瀬戸内寂聴氏の解説は各章ごとにまとめられており、分かりやすいので必見。
1巻は光源氏の生前の話である「桐壺」から光源氏が自分好みに育てることで有名な若紫との出会いが描かれている「若紫」まで。個人的には「帚木」の男達が話す女の話や、そこに張られる「空蝉」「夕顔」「若紫」への伏線が1番印象的でした。現代でも納得できる男から見る女の話は男女問わず読んで欲しい部分であったり。若紫の魅力について瀬戸内寂聴氏は作者である紫式部に女の子(賢子)が生まれ、幼時の姿を写したと見てはいいのではないかと書いていますが、なるほどだから若紫が可愛いと思えるのか。はたまた自分がただのロリコンなのか←どうでもいい

何はともあれ1巻を無事読了。全10巻でまだまだ先は長いですが、この調子であれば最後まで面白く読めそうなのは確か。