土竜の唄 潜入捜査官 REIJI

原作未読。というか原作あったのかと思うくらい脚本宮藤官九郎なんだなぁと思える雰囲気。それでも原作を忠実に再現しているようなので、原作と脚本の相性が良かったということなんでしょうか。パンフレットには原作とキャストの比較が出来ますが、その再現度も中々(笑) 岡村隆史演じる猫沢一誠は全てのメイク時間を合わせると10時間掛かったとか。近年漫画原作の実写映画とか増えている中で、外見・中身どちらも原作に近づけている作品って割と珍しいんじゃないかと思ったり。
物語は正義感は人一倍強いがそれ以外ダメダメな生田斗真演じる菊川玲二が警察をクビになった後暴力団組織に潜入捜査をするところから始まる。菊川真っ直ぐさはもちろん、男しか共感できないような場面(Hをしている時イくのを我慢する為に他の事を一生懸命考える)など格好良いところから格好悪いところまで好感が持てるキャラというのが良いです。それを考えると生田斗真は幅広い人物演じてるなぁと思います。

「どんな話をやっても、登場人物は出てきた時の性格と、終わる時の性格が、まったくブレない。(中略)欠点も含めた自分らしさは、どんな人間でも共通して持っている唯一の部分だと思うんです。そのことによって、ぶつかったり、多少ぎくしゃくしたりすることは出てくるかもしれないけど、そのほうが生きていると楽しいんじゃないかなって、夢みたいに思っているところはありますよね」
                            パンフレットより抜粋

三池崇史監督がパンフレットで凄く良いことを言っているんですが。確かに『藁の楯』でも銘苅は最初から最後まで一貫していたなぁと思います。他にも映画製作を役者に楽しんでもらうなど興味深い話多し。

最後に続編希望!というか、俺達の戦いはこれからだ!で終わった上に今回のラスボスが正直登場人物の中では小物な部類に入りそうで、ラスボスになるであろう数寄矢会会長轟周宝との戦いの方が面白いと思うんですよね。まぁそれでも菊川は何の成長も無く振り回されてそうですが(笑)

評価:★★★☆☆
公式ページ:http://mogura-movie.com/